雲仙「九千部岳」へ登山してみた ヤマボウシを見るために必要な条件

長崎県雲仙市にそびえる標高1,062mの九千部岳(くせんぶだけ)。

島原半島の山といえば「普賢岳」や「平成新山」などが有名ですが、九千部岳はそれらとはちょっと違った魅力を放っています。

九千部岳の大きな魅力といえば・・・「ヤマボウシ」。

例年6月中旬~7月初旬(目安)に白い花を咲かせます。2022年6月19日、そんなヤマボウシを拝みに登山してきた様子をレポートします!

記事のポイント

・2022年のヤマボウシの花付きはよくない

・九千部山頂の霧(もや?)にはご用心

・それでも登山道中の花がキレイ!

▼ヤマボウシについては以下記事で詳しく紹介しています😌

【2022年】九千部岳へヤマボウシを見に登るッ!

というわけで、梅雨の九千部岳山頂を目指すため向かったのは「田代原トレイルセンター」。

こちらの駐車場を利用させていただきました!

センター内では、田代原高原周辺で見られる植物・動物・昆虫などが紹介されています。自然好き、アウトドア好き、生き物好き・・・といった方ならば、展示物を見るだけでもきっとオモシロいはず。

隣接している「田代原キャンプ場」は、ファミリーのみならずソロキャンパーも訪れる人気アウトドアスポットです。

【ホームページはこちら】
https://www.city.unzen.nagasaki.jp/kiji0032204/index.html

登山ルート

今回の登山ルートとしては↓のマップのように、田代原トレイルセンターを起点に時計回りにぐるりと周回するかんじです。(YAMAPさんより)

おそらく九千部岳登山のモデルコースと言ってよいルートだと思います。

山頂まで行って帰るだけならば、3~4時間くらいを目安にされてください。

ちなみに・・・

九千部岳に登るルートは他にもあります。

「吹越トンネル前駐車場」に車を停車し、登山口に入るルートです。

田代原トレイルセンター発着コースと比べて、所要時間と疲労度はあまり変わらない気がします。

吹越トンネルもヤマボウシのビュースポットですので、九千部岳とセットで楽しめるかも?

登山道の花にウットリ

ヤマボウシで有名な九千部岳ですが、登山途中に出逢う花たちがホントに見事に咲いておりました・・・。

この方はヤマアジサイ。

まちで見るアジサイより控えめなかんじ。なんかそれが素敵。

花言葉は、「乙女の愛」。なにそれ素敵。

👇の白い花は「コガクウツギ」。今回の登山ではコラッタ並みの出現率でした。

5月から咲いている春の植物。これもアジサイと同じ仲間(ユキノシタ科)で、白い花弁に見えるものは萼が変化したもの。「装飾花」というそうです。

花言葉は「明日の幸福」。全人類に必要なやつ。

👇のピンクの花は「シモツケ」。

棘はありませんがバラ科の仲間とのことで、下野(しもつけ;現在の栃木県)に多く見られたことから名前の由来となっています。

花言葉は、「無駄」「無益」「整然とした愛」「儚さ」「努力」「自由気まま」などなど🙄

途中の分岐に注意

登山道は基本的にわかりやすいのですが、どちらに進めばいいかわかりにくかった分岐が1箇所だけありました。

それがこちら。

林道(遊歩道)から本格的な山道に入る分岐です。

👇の分岐を右に進むと九千部岳山頂へ続く道になります。

道の入り口だけみると干上がった川のようにも見えるため、若干進むのが不安になります。

ですが、この道が正規ルート(九州自然歩道)なのでご心配なく😌

ちょうどこの分岐から勾配がキツくなっていきます。気合い入れていきましょう。

山頂についたが・・・

というわけで、ひたすら足を進めること約1時間半。

山頂へ到着したわけですが・・・。

いやぁ・・・なんも見えん。

梅雨の九千部岳ではよくあることらしく、霧がかかっていない好条件が綺麗なヤマボウシを見るための絶対条件と言えます。

霧が晴れることを願って1時間ほど粘ってみましたが、👇の写真が限界でした・・・。

聞くところによると2021年はハンパない花付きだったそうで、2022年はいわゆる「裏年」になってしまったようです。

お~い、花がすくねぇよ。くわ〜、残念。

見たかった絶景はこちら

今回の登山では残念なかんじになってしまいましたが、条件さえあえば👇のような絶景が広がっています。

いや、冷静にヤバない?

橘湾側を向くとこんな感じ!

花・・・?

いや・・・もはや雪やんコレ。

なんちゅーか、この世の終わりみたいに綺麗です。

梅雨時期限定の絶景。

この山頂からの眺めこそ、九千部岳に登る醍醐味でしょう。

※写真はかなり花付きが良かった(しかも天候に恵まれた)年のものです

九千部岳のヤマボウシが綺麗な理由

ここでひとつだけトリビアですが、島原半島のヤマボウシは橘湾側の山(半島西部)の斜面に多く見られます

なぜか?

ヤマボウシは水を好む植物で、降水量が多い場所を好んでいます。

島原半島には、橘湾側から湿った空気が流れこみます。つまり、半島西部の方が水気が豊富でヤマボウシが好む環境となっているんです。

さらにヤマボウシは木の上に花をつけるため、山の上から見下ろさないと花が咲いているかが非常にわかりにくいです。

裏を返せば、山頂から見渡すことで一同に花を見れるということ。

といった理由で、九千部岳の山頂は理にかなったヤマボウシの花のビュースポットになっているのです。

反省点をまとめてみた

残念ながら、今回の登山ではお目当の絶景を見ることはできませんでした。

無念の極み。

忘備録を兼ね、問題点と対策をまとめてみます。

  • 霧がかかって視界が悪い・・・可能な限り翌日まで晴れ予報の日を選んだほうがよい。1時間予報などもチェックし、くもり予報の時間帯もなるべくさけるたほうがいい。
  • 開花状況がわからない・・・おおよその見頃の目安は6月中旬〜7月初旬ごろ。より正確な情報は「雲仙お山の情報館」さんへ確認すべし。
  • 初夏とはいえ山頂でじっとしてると意外と寒い・・・風が吹いていることもあるので、ソフトシェルのレインウェアは携行した方がいい

おおむねこんなかんじです。

そこまでキツイコースではありませんが、梅雨時期はジメジメした暑さなのでかなりの汗をかくことになります。

水分やエネルギー源のご準備をお忘れなく・・・!

ではでは👐

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