【準絶滅危惧種】島原城の堀に咲く花「アサザ」って知ってる?
- 9月 16, 2022
- 8:30 am
名城100選にも選ばれている島原城。
そのお堀の一角に準絶滅危惧種の花が咲くことをご存知でしょうか?
島原城のお堀に咲く「アサザ」の花
島原城のお堀の一角に「アサザ」というハスに似た植物が浮かんでいます。
アサザ(浅沙)・・・ミツガシワ科アサザ属。開花時期は6〜10月。
アサザは環境省カテゴリーではNT準絶滅危惧種(存続基盤が脆弱な種)に指定されており、現時点では絶滅危険度は小さいとされています。
しかし、長崎県カテゴリーではCR絶滅危惧種IR(ごく近い将来、野生における絶滅の危険性が高い種)に指定されています。
一見すると小さいハスの花っぽいかんじ。夏場に黄色くてかわいらしい花をつけます。島原城のお堀を覗き込んでいると、ポツポツ黄色い点が見えるはずです。
島原城での保全活動の目的
島原城のお堀では、いくつか目的があり「アサザ」が育てられています。
- 希少生物としてアサザを守るため
- 観光客が目で見て楽しめるため
- 外来種「オオカナダモ」の繁殖抑制
意外な理由が、オオカナダモの繁殖を抑えられること。(水面にアサザがあることで日光を遮ることができる)
オオカナダモは日本各地で繁殖しているアルゼンチン原産の水生植物。島原市では日本最小の陥没湖「白土湖(しらちこ)」で大繁殖していますが、ここ島原城でも昔はかなりの量が育っていたそうです。
目でみて楽しいだけでなく、外来種対策になっているのはちょっと驚きでした。
土が入った鉢にアサザを入れ、水に浮かべて育成しているそうです。こんなかんじ⇑
白い花が可憐な「ガガブタ」
アサザと同様、島原城のお堀には「ガガブタ(鏡蓋)」という水生植物が浮かんでいます。アサザと同じミツガシワ科アサザ属の多年草です。
ちょっと綿毛がついたような花ですが、葉がアサザよりも一回り大きいのが特徴。
実は国内外来種の植物で、別の場所から移植されてきたそうです。
こちらもかわいらしい花なので、眺めるだけでも癒やされます。アサザと同じ時期に花をつけるそうなので、チャンスがあればぜひご覧ください
アサザの生育場所
島原城のお堀のなかでも、アサザが見られるのは限られた区画です。
だいたいこのあたり👇
島原城入り口にある料金所付近にお堀におりられる坂道があります。
観察は自由にできますが、長靴が必須となるのでご注意ください😌
島原城観光のついでに、チラリとお堀を覗いてみてはいかがでしょう?
ではでは🙌